瑞牆の「外科室」 完登

2015年12月2日水曜日

■瑞牆 クライミング クラック

外科室(1級)

瑞牆の百鬼夜行の岩にあるルーフクラック「外科室」1級。
「百鬼夜行」とチョックした岩の隙間を登る課題。
昼間でもほとんど陽射しがあたらないので薄暗い。


クラックと言ってもなんとか指が入るサイズがいくつかあって、全体的にフレアしている。




おまけに下地は悪い。
滑り台のように斜めになっていて、不意落ちしたらそのまま地面まで転げ落ちそう。




オブザベ

はじめてこの課題を認識したのは、クラックを始めたころ。
もちろん見学だけ。

それ以来、百鬼夜行の岩を通るたびに「外科室」を観察したけど
見れば見るほど意味不明、ムーブが思い浮かばない。

そして今年あらためて訪れてみた。
あいかわらず意味不明だけど、
いつのまにかムーブを考えるのが楽しくて夢中に。

ここを登った人がいるのは事実。
どこかにムーブ解決のヒントがあるはずと思ってオブザベを繰り返した。



トライしてみる

想定ムーブが本当にできるのか実際に登ってみないとよくわからない。

ところがいつ行ってもホールドが濡れてる。
スタートと抜け口のリップはいつも水が滴っているし、
クラックの中もつねに湿ってる。

12月に入って連日晴天が続いた後の、冷えて乾燥した日。
今日はさすがに乾いてるだろうと行ってみた。



フェイスはパリパリのベストコンディションなのに、外科室はあいかわらず濡れたまま…
もうこの課題はそういう課題なんだとグッドコンディションを望むのは諦めて、
できるだけタオルで拭いてからトライしてみた。

1登目は恐怖も混じって前半でまごつく。
逆に予想外のムーブができたけど勇気が出ずにスタートに戻った。

2登目はリップ少し手前で軽く振られ落ちしたけど運良く着地。
もっと大胆に登っても大丈夫そうだ。

3登目は気が楽になって集中できた。
ただ、マントルを返すためのスタンスが氷柱のすぐ横で濡れてたのでかなり怖かった。



「外科室」は短いルーフクラックの中に様々なムーブや要素が凝縮されていた。
とてもすばらしい課題だ。

帰る途中に、こーへーさんから「外科室」初登時のブログを教えてもらった。
そこにある室井さんの登っている写真をみて
「ですよね!やっぱそこはそのムーブになりますよね!」と思わず心の中ではしゃいでしまった。

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